薄毛の基準というとどうしても「髪が抜けてなくなること」ばかりに意識が向きがちですが実は本数が減る以前に髪の質が変化する「軟毛化」という現象こそが初期段階における最も重要な基準でありこれは男性ホルモンの影響によって毛包が縮小し太く硬い硬毛が徐々に細く柔らかい軟毛へと変化していくプロセスのことを指します。この軟毛化が進行すると見た目の本数は変わらなくても髪全体のボリュームが劇的にダウンするため毎朝のヘアセットの際にワックスをつけても髪が立ち上がらずすぐにペタンと寝てしまったりスプレーで固めても時間が経つと重力に負けて崩れてしまったりするというスタイリングの難しさとして実感されることが多く特に雨の日や湿気の多い日には髪が水分を吸ってさらにコシがなくなり頭皮に張り付くような惨めな状態になることが増えてきます。また以前は硬かった髪の手触りが赤ちゃんの髪のように柔らかく頼りない感触に変わったり美容院で髪を切ってもらう際に美容師さんから「髪質が変わりましたね」とか「少し細くなりましたか」と指摘されたりすることも客観的な基準の一つとなり得ます。さらに前髪を下ろしているスタイルの場合おでこの隙間から肌が透けて見える「すだれ状態」になりやすくなったり風が吹いた時に髪が乱れると地肌が丸見えになってしまったりすることも軟毛化による被覆力の低下を示唆しておりこれらはまだ完全にハゲてはいないものの薄毛予備軍としての基準を十分に満たしていると言えるでしょう。この段階で見逃してはならないのが髪の「ハリ」と「コシ」の消失であり指で髪をつまんで離した時の反発力が弱くなっていると感じたり洗髪時の泡立ちが悪くなったりすることも髪の表面積が減っていることの表れでありこれら日常の些細な違和感を敏感に察知し「まだ大丈夫」と楽観視せずに早期に対策を講じることが将来的な薄毛の進行を食い止めるための分水嶺となります。つまり薄毛の基準とは単に髪があるかないかという二元論ではなく髪がどれだけ太く強く健康であるかという質のグラデーションの中に存在しておりその質の低下をいち早く認識できるかどうかが運命を分ける鍵となるのです。