AGA治療において、最も効果が期待できるのが医療機関で処方される治療薬です。しかし、内服薬と外用薬があり、それぞれに特徴があるため、自分にはどちらが良いのか、あるいは併用すべきなのか迷う方も少なくないでしょう。ここでは、AGA治療薬の主要な種類とその選び方について、詳しく掘り下げていきます。まず、内服薬として広く知られているのは「プロペシア」(成分名:フィナステリド)と「ザガーロ」(成分名:デュタステリド)です。これらの薬は、AGAの原因となる男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで、ヘアサイクルの乱れを正常に戻し、抜け毛の進行を食い止める効果があります。フィナステリドは2型5αリダクターゼという酵素の働きを阻害し、デュタステリドは1型と2型の両方の5αリダクターゼの働きを阻害します。そのため、一般的にはデュタステリドの方がより強力な効果が期待できるとされていますが、その分副作用のリスクもやや高まる可能性があります。これらの内服薬は、主にAGAの進行抑制に重点を置いた治療薬であり、発毛効果も期待できますが、その主な役割は現状維持と進行阻止です。次に、外用薬の代表格は「ミノキシジル」です。ミノキシジルは、頭皮に直接塗布することで、毛母細胞を活性化させ、毛細血管を拡張することで頭皮への血流を促進し、発毛を促す効果があります。内服薬が抜け毛の進行を抑えるのに対し、ミノキシジルは積極的に髪を育てる役割を担っています。そのため、薄毛の進行を止めるとともに、発毛も期待したい場合には、内服薬と外用薬の併用が非常に有効な戦略となります。どちらの薬を選ぶにしても、最も重要なのは専門医の診察を受けることです。自己判断で市販薬や個人輸入の薬を使用することは、効果が得られないばかりか、予期せぬ副作用のリスクを高める可能性があります。医師は、患者のAGAの進行度、健康状態、アレルギー歴などを考慮し、最適な治療薬の種類、用量、そして併用の有無について的確なアドバイスを提供してくれます。また、治療開始後も定期的な診察を受けることで、薬の効果や副作用の有無を確認し、必要に応じて治療計画を調整することが可能です。AGA治療薬の選択は、薄毛の悩みを克服するための重要な一歩です。専門医と密に連携しながら、自分に最適な治療薬を見つけ、正しい方法で継続するようにしましょう。
AGA治療薬の選び方!内服薬と外用薬の真実